不動産の仕事は稼げるという話を聞いたから転職したという人ってボチボチ多いと思う。
でも、実際のところどうなんだろう、不動産の仕事って稼げるのだろうか??
もちろん不動産業界にはサラリーマンという身分ながら年収1000万を超えている人間も多くいる。
が、しかし、そこまで辿り着く人間はどれくらいいるだろう。
1000万とは言わずとも700万とか稼いでいた人間はかつてはかなりいた。小さな不動産屋ですらそうなんだから、大きな不動産屋に入ればほとんどの社員がそれぐらいの高年収を貰っているということも考えられる。
しかし、かつて小さな会社で700万とか稼いでいた人間は、不景気の煽りを受けてどんどん退場していった。
僕の知っている会社では在籍してた10名弱の売買仲介営業マンが全員辞めて行ったということが起こった。
それまで年間で仲介手数料を2500~3000万ほど売り上げていた売買仲介の人間が、全く家が売れなくなった…と言って辞めて行ったのだ。
会社が社員の若返りを図ろうとして新卒社員の採用を始めた直後、リーマンショックが起きて、全く家が売れない状況に陥った。
売買仲介は拘束時間が長く、交渉もハードなのでとても大変な仕事だけど、それなりに稼ぎがあったからこそ皆、頑張っていた。
しかし、家が売れなくなってからは悲惨だった。
多分ほとんどの人間が700万の給料から300万、400万くらいに落ちたんじゃないかな。それほど衝撃的なほど家が売れなくなった。
売上で言うと年間の手数料売上が1500万という人が多くなった。それよりも下の赤字社員も沢山いた、だから首切りみたいなのもあった。
景気が良いときは稼げる、それが不動産の仕事なのかもしれない。
年間手数料売上で4000万を超えることができたなら晴れて1000万プレイヤーの仲間入りができるが、日本に数多くいる不動産営業マンの中でその境地に至るのはどれぐらいだろう?
おそらく10%くらいだろうか。もちろん、それだけの営業力があったとしても、不景気の影響は確実に受ける。売上が良い年もあれば、悪い年もあるだろう。それが不動産の仕事なのだ。
あまり不動産の仕事は稼げるなんてことを安易に考えない方が良いと思う。
神経を擦り減らして、身を粉にして働く人間だけが稼げるのだ。
ワークライフバランスなんて言っちゃう人間にはおよそ縁のない世界の話だ。
不動産屋の仕事で稼ぎたいならそれほどの覚悟を持って挑むのが良いと思う。