週一休みで年収300万。不動産業界の厳しい現実を知って、この業界から離れたいあなたへ。
ちょっと想像してみてほしい。
一週間走りきって明日は待ちに待った水曜、けれども契約や案内で頻繁に潰されて、実際のところ休みは週一以下…。挙句の果てには休みの日もお店に掛かってくる電話は転送になっており、自分のケータイはしょっちゅうブルブル鳴っている。プライベートの時間なんてあったもんじゃない。それで年収は300万ジャスト。給料25万、ボーナスなし。月の平均労働時間は300時間を超えているので、時給は800円やそこら。全く笑えない。これではやってられない。幸せな家庭を築こうにもやっていけない。年収が低いから結婚できないという昨今の風潮が全く笑えない。
これがかつての僕である。
ちなみに店長職でしたと言ったら、あなたは驚くだろうか?かつての僕に似た境遇の人は今の日本にどれぐらいいるだろうか?果たして、僕が超絶ブラックな会社で働いていただけなのか?
目次
不動産業界で稼いでるのは本当に一部の人間のみである。
よく求人で「未経験でも大丈夫!2年目で年収1000万超えの先輩もいます!」なんて嘘っぽい広告を見るが、1000万と言わずとも500万、600万くらい貰ってる人間は世の中にどれぐらいいるのだろうか?
ちなみに僕が以前働いていた会社は新卒採用もやっており、彼らの給料は22万。そして中々上がらない(T . T) そうなると年収は12×22で264万円である。※業績悪いためボーナスなし。住民税や家賃など色々考えたら20代前半で家庭は持っていなくとも、かなりカツカツなのではなかろうか。
接客が好き、賃貸の部屋探しの仕事なら出来そう、物件見るのが好きだから…、不動産はやればやるだけ儲かる、集中して短期間で稼ぎたい…etc 、不動産業界で働こうと思うキッカケは人それぞれだが、蓋を開けてみたら、事前に思い描いていた仕事より全然キツくて、大して給料も良くない。
一部の会社は給料がいいかもしれないが、それはどの業界も一緒であろう。
拘束時間が長いから時給を考えたらヒドいもんである。なんて結論に至る人は一体どれぐらいいるだろうか?集中力に自信があって、誰にも負けないくらい努力して稼いでやる!という気迫を持っていた人間ですら、不動産業界で働くのは割に合わないという結論に至ることがほとんどだ。だから、人が辞めていく。
忙しいのに金がないという矛盾。
冒頭の話ではないが、年収1000万超のプレイヤーはほんの一握り。アパート、マンションの賃貸仲介ではどんなに頑張っても、そこに到達するのは難しいと言える。
実際に不動産業界で働いて、この隠されていた真実を垣間見たとき、多くの人はこの先もこの業界で働き続けるべきなのか?と不安に思う気持ちになると思う。
だって、そうだろう?
休みがない=自分の時間がない。
給料低い=お金がない。
仕事に忙殺される日々だけがあっという間に過ぎて行き、お金も貯まらなければ、休みもないので息抜きの旅行にも行けない。年収が低いので結婚するにも二の足を踏むような状態だし、いざ結婚しても休みがないから家族サービスする時間もない。冗談でも何でもなく、不動産業界で現実に起きていることなのだ。
「不動産の仕事は嫌いじゃないけど、自分の生活スタイル的に土日休みの仕事を見つけて1からやり直そうと思います。」
かつて、僕にそう言ってきた主任のKくん。あのとき、俺は君を引き止めたが内心は同じ葛藤を抱えていたよ。Kくん。君は今、何をしているだろう?求めていた条件で、無事に仕事は見つかったのだろうか?俺も沈んで行く運命にあるあの会社で働き続けることを拒否して君が辞めたあと、ほどなくしてあの会社をやめたよ。
君と同じく、今までの経験が活かせなくとも、ゼロから新人としてスタートすることになっても、もう少しマトモな環境で働きたくて、そういった会社を探したよ。
転職してマジで良かった…と思うと同時に。
…転職をしてから3年経つ…
新しい仕事に慣れた今、不思議に思うことがある。 それは当時の僕は、何故あんなドロ船のような会社に固執をしていたんだろう? 何でもっと早く辞めなかったんだろう?ということだ。
俺とは無縁だと思っていた土日休みの仕事に就いてワークライフバランスなんてことを語れるようになった今、改めて思うが、当時の僕は異常なほど働いていた。
確かにリーマンショック後ということもあり、不動産業界全体が元気をなくした時期ではあったが、それにしても酷い状況だった。
けど、それでももっとマシな会社はいくらでもあったハズ…。 「この会社で頑張るんだ。やり切ろう。」という一途な思いが足枷になるとは思いもしなかった…。
あのツライ時期があったから、今、幸せを感じながら働くことができる。というプラスの考え方もできるが、客観的に考えてみて、もっと僕は早くに転職をすべきだったと思う。三井のようにキャリア形成のため32歳までしか応募できない…なんて会社もあるわけだし、動くなら27とか28のときに動いておけば良かった。
今一度、自分の価値を見つめるのはどうだろう?
週一休みで、毎日夜中遅くまで働いて年収300万なんてクソな仕事を受け入れてはいけなかったんだと思う。いくら不況、不況だと言われた時期でもさすがに酷すぎる。
しかも根が真面目なだけに逃げようともせず、頑張って困難を乗り越えようとしてたし…。
信用している誰かに「お前はもっと稼いでいいと思うよ!」と勇気付けてもらったなら、僕はもっと早く行動をしたのかもしれない。いや、早く動きべきだったのだ。だって潰れるか潰れないかの瀬戸際にいる会社で懸命に働いたけど、ほとんど得るものもなかったのがなかったじゃないか…。
親とか義理の兄に「リョウタはもっと貰ってもいいのにねぇ。」なんてことを良く言われてたけど本気に受け止めていなかった。心のどこかで仕方ないって思ってた。色々あって、自信をなくしていたことも関係していたのかもしれない。
でも、もっと早く動くべきだったと今更思う。
世の中の会社から俺はどれぐらい必要とされているんだろうか…。
ひとつだけ、当時の俺にお節介することが許されるならば、「四の五の言わず、世の中の会社がお前という人間をどれぐらい必要としているか知るべき。」ということを伝えると思う。ちなみに元店長、営業経験あり、売買仲介もやってたという俺は今の会社で重宝されているし、かつてのように年収300万なんて金額で飼われていたりしない。
一歩、本当に小さな一歩を踏み出すだけで人生が変わることってあるんだなぁと思う。
俺の場合は何がキッカケだったんだろう? 結婚を考える彼女(現妻)がいたからこのままじゃいけないと思った? 経験が活かせない仕事でもいい、もっとマシな生活を送りたいと思ってアルバイト雑誌なんかを読んでみたから道が開けた? 今までの経験を活かさないと勿体無いよ~と親に言われてチョコッとだけ取り引きのあった不動産関連の会社に面接に行ってみたことで人生変わった?
どれか一つがキッカケになったわけではなくて、「変えないと!」と思った僕に色々な出来事が起きて、かつてのあの地獄のような生活から抜け出すことができたんだと思う。
あの当時の僕は心も体もボロボロだったけど、前を向く気持ちだけは失っていなかった。どれだけ思うようにいかなくとも、どれだけしんどいことがあっても小さな希望の光だけは失わなかった、それが再度人生を持ち直すことができたキッカケになったのかも。
「キツイ、帰れない、稼げない」3Kな不動産屋なんて潰れてしまえ!
僕はとてもじゃないけど日本の景気がよくなってるとは思えません。というか「キツイ、帰れない、稼げない」という3Kな不動産屋が増えているように感じますわ。
キツくて、定時なんかに帰れるはずがなくて、おまけに稼げない…、僕もそんな会社に勤めてましたが、いっそそんな会社なんて潰れてしまった方が世のため人のためになると思いませんか?
おそらく僕がどうのこうの言わなくても、これからはマトモな会社だけが生き残って、そういうキツくて帰れなくて稼げないという3Kな不動産会社は自然と淘汰されていくと思いますが、どの会社がヤバいとか皆で情報共有できればそういう動きもますます顕著になるだろうな…と考えています。「ああ、ここはヤバい会社だ」とか「ん?ここの会社って結構いいんだな」って一目で分かるような会社の評判サイトが徐々に構築されつつありますよね。
不動産会社に勤めたことがある方、現役でお勤めの方でも退職済みの方でもどちらでも構いませんが日本全国の不動産会社の口コミを網羅して皆で情報共有しませんか?そうすれば痛い目に遭う人も減りますし、将来自分が転職するときにも役立つと思いますよ。勤めていた会社はどんなところだったかズバリ真実を教えてくださいナ!詳しくはコチラよりお願いします。